Q1.憲法が変わっても、生活は変わらない?

A.法体系・教育・経済、あらゆるものが変化し、国民の意識は大きく変えられる
現在、憲法改悪の動きがすすんでいます。
よく、「憲法が変わったからといって、自分にどう関係するのかピンとこない」という声が開かれます。つまり、自分とは関係ないから関心がわかない、ということのようです。確かに、現行憲法のもとでも、憲法が実行されておらず、数々の憲法違反の現実が横行しています。まさに、憲法はあってなきがごとし、の現状です。加えて、改憲派の人たちは「現実に合わせて憲法を変えるべきだ」と主張してもいますから、「憲法の条文が変わったところで現実が大きく変わる気がしない」という実感を持ってしまうのも当然かも知れません。
 しかし、たとえば、憲法第9条を変えて、条文に「国軍」が明記されても自衛隊の名称が「国軍」に変わるだけなのでしょうか? それは違います。
 まずなによりも、自衛隊が憲法で認められる存在になることで国民の意識は大きく変わります。現在、「自衛隊は憲法違反ではない」と考えている人でも、「憲法第9条は変えるべきではない」という意見が多数を占めています。それは、日本が「軍事大国になってはいけないとか「戦争は良くない」という意識が国民のなかになお根強くあるからともいえるでしょう。自衛隊が憲法の条文でも認められると、このような国民の意識も大きく変えられることになります。
                                     
 政府は、現実にも、いまですら世界第三位の防衛費を、「軍事費」とか「国防費」と名を変え、大手をふって増やすことでしょう。そして、現在はあからさまにはできない兵器開発や兵器生産なども正々堂々と行われ、現行憲法のもとでは禁止されている武器輸出も行なわれるようになり、軍需産業の日本経済に占める割合が大きくなっていきます。しかも、軍事機密保護のための「国家秘密法」が制定され、違反者には重罰が科せられるようになります。これと関連して、マスコミなどにたいする国家統制が強まります。さらに、「国軍」を維持するために「予備役制度」の拡充が行われ、それでも維持できない場合には「徴兵制」が導入されることになります。そして、軍人を裁くための特別裁判所(軍事法廷)が設置されるでしょう。また、戦争は、国民の協力なしにはできませんから国民の戦争協力体制を確立するために、法制度上では有事法が制定され、教育の面では「いざというときに国のために命を捨てることのできる」国民をつくるための「愛国心教育」が行われ「奉仕活動」が義務づけられることになります。そして憲法に「国軍」が明記されるのですから、自衛隊(国軍)に反対することは、いまとは逆に「憲法違反」とされることになります。このように、法体系も教育も経済も、あらゆるものが軍事と結びついたものになっていくのです。
 改憲の問題は、これから私たちひとりひとりがどう生きていくのかにかかわる問題です。憲法が変えられてから気づいたのでは手遅れです。私たちは今、もっともっと現実を知り、想像力を働かせて、改憲問題に向き合うことが大切ではないでしょうか。

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