Q10.ガイドライン関連法は違憲ではない?

A.「後方地域支援」現行憲法で禁じられている「集団的自衛権の行使」にあたる
「ガイドライン関連法」は、政府が「周辺事態」とみなした日本領域外での有事にたいして、自衛隊が米軍の「後方地域支援」という名目で軍事行動を展開できることを認めた法律です。しかも、これには地方自治体や民間の協力も明記されています。
 政府は、「『後方地域支援』
は武力行使と一体となっていないから憲法上問題はない」と言いますが、このような主張は詭弁です。「軍事作戦」と言えば、直接の「武力行使」はもとより、「後方地域支援」とされている物資補給も含むのが常識です。「槍」という武器を剣の部分(武力行使)と柄の部分(後方地域支援)とに分け、柄の部分だけを取り出して「これは武器(軍事作戦)にあたらない」と言っているようなものです。政府がこのような詭弁を使うのは、ガイドライン法にもとづく自衛隊の「後方地域支援」が現行憲法で禁じられている「集団的自衛権の行使」にあたるにも関わらず、憲法違反ではないと押し出し、正当化する為なのです。

 そもそも「集団的自衛権」とは、「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力(武力)をもって阻止する権利」(2001年版『防衛白書』76頁)とされています。それは、例えば、太平洋上などで米軍が他国によって武力攻撃を受けた場合に、日本にたいする武力攻撃がなくても日本は、米軍に対する武力攻撃を「実力で阻止する」ために米軍と一緒に戦うことが出来る権利ということです。

この「集団的自衛権」について、歴代自民党政府は、国際法上は、権利をもっているが、現行憲法のもとでは第9条があるから行使はできないとの見解を示してきました。もちろん、このような見解自体が第9条の理念の否定の上に立ったものですが、ガイドライン関連法は、この従来の政府見解すら否定するものなのです。

 そして、小泉政権誕生とともに「米軍が攻撃を受けた場合に、日本が何もしないということは本当にそんなことができるんだろうか」(小泉首相)2001年4月27日、首相就任後初の記者会見)、「ガイドライン法に規定された周辺事態にかぎり後方支援を認める国会決議を行い、集団的自衛権の行使を容認する道を開いたらどうか」(山崎拓自民党幹事長)と、公然と「集団的自衛権の行使」を認める主張がされています。

 さらに今日では、アメリカ本土を襲った「テロ」に対する「報復戦争」に日本が協力することは、周辺事態法の枠をもはみ出すことから、新たに「米軍支援法」を制定して日本の参戦を法的に可能にしようとしているのです。「国の最高法規」である憲法で「戦争放棄」「戦力不保持」を謳いながら、これを否定する法律を次々とつくり、欧州諸国と同様にアメリカと肩を並べて戦争が出来る国になってきているのがいまの日本なのです。ガイドライン関連法、米軍支援法は、第9条違反なのはもちろん、「声明、自由および幸福追求の権利」(第13条)、「奴隷的拘束・苦役の禁止」(第18条)、「憲法の最高法規性」(第98条)に違反します。
また、自治体の協力は、地方自治権の原則の侵害にもなります。

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