Q7.国際貢献には、軍事的協力も必要?

A.国際貢献は紛争の根本原因をなくし、少なくとも減らすような活動に高い優先順位を置くべき
国際貢献のために軍隊を活用すべきではないかという議論があります。しかし、その種の議論への最大の疑問は、戦争をすることが本当に国際貢献なのかということです。世界の歴史において、軍隊が介入して根本原因を含めて解決に至った紛争があるでしょうか。むしろ軍事介入は、紛争の根本原因である政治的・経済的な構造をますます悪化させています。軍事活動によってもたらされる「平和」秩序なるものは、実際には(恐怖)と(暴力)による安定にすぎません。それは「真の平和」をもたらすものではまったくなく、たとえ一時的に紛争を押さえ得たとしても、紛争の根本原因にまったく手をつけていないわけですから、かえって次の新しい武力紛争の種をもたらすことになります。
 
 世界でもっとも求められる国際貢献は、民衆の生活に根ざした非軍事・文民・民生協力であるし、かつ「真の平和」の拡大につながるもののみが行われるべきと思います。
真の平和を探求するなら、戦争・武力紛争といった物理的・直接的暴力の根絶に留まらず、飢餓・貧困・差別・抑圧・搾取・生態系破壊などの「構造的暴力」(紛争発生の構造的要因)をもなくさなければなりません。国際協力はこうした紛争の根本原因をなくし、少なくとも減らすような活動に高い優先順位を置くべきです。武力介入で紛争を根本的原因から終局的に解決した例は歴史上存在しないということもあわせて考えるならば、平和憲法を持つ国が行なうべきは、非戦と軍縮(ひいては無軍備化)を内外で積極的に推進することであり、また緊急を有する人道的課題として、
1.飢餓線上に苦しむ難民の救済。
2.地球温暖化・緑の減退・砂漠化など世界に広がる深刻な環境破壊の防止。
3.教育も受けられない何億の人々への援助。
4.倒産寸前であえぐ国々の国民への財政・経済支援・援助。
5.資源の配分や情報技術等に見られるインバランスの是正。(IT革命はさらに新たな格差を作り出す。)
…などまさに山積しています。
まさに、これらを含めて、憲法前文に謳う全世界の国民の「平和的生存権」を保障することこそが、もっとも求められている国際貢献だと思います。日本政府は、今までこうした本来行うべき国際貢献に対してまったくもって消極的でした。
 
 史上初の政府間国際平和会議であるハーグ平和会議(1899年)からちょうど百年を記念して行われた1999年の「ハーグ平和アピール市民社会会議」において、その会議を取りまとめる「公正な世界秩序のための10の基本原則」、その第一原則において、「1.各国議会は、日本国憲法第九条のような、政府が戦争することを禁止する決議を採択すべきである」と決議され、日本国憲法の平和主義の理念が世界の市民の平和運動の共通の旗印としてはじめて前面に掲げられました。
今後、より一層、憲法九条の精神を世界に広め、軍縮や戦争予防などを少しでも国内外において実行して行くことが求められると思います。

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