6月23日(日)「中村哲さんの講演を聞く市川市実行委員会」主催の講演会
 福元満治さん(「ペシャワール会」広報担当)のお話を聞いて
     小向日 葵さん

 「米軍はまだアフガニスタンを攻撃しているの?」「自衛隊は、インド洋で何やってるの?」――大学生の中には、このように言う人もいるそうです。確かに以前に比べれば、アフガニスタンの様子はマスコミで報道されなくなりました。本当のアフガニスタンはどうなっているのか、人々は何を思っているのかを知りたくて、私は6月23日(日)、「中村哲さんの講演を聞く市川市実行委員会」主催の福元満治さんの講演会に参加しました。

 福元さんは、アフガニスタンの人々の姿や「ペシャワール会」の長年にわたる地道な活動を映したスライドを何枚も見せて下さり、様々なお話をしてくれました。
 「日本のマスコミ報道は、ほとんどフィクションです!」――開口一番、静かだが怒りに満ちた口調で、福元さんは訴えました。タリバン政権が倒れて「ブルカを脱いで女性は解放された」と報道されたが、今でも女性はブルカを被っていること、日本のジャーナリストはカブールにしか行かずに、少し見たことをアフガニスタン全国の出来事であるかのように描く、さらにNHKの若い記者などは上司から「アメリカの批判をするな」とまで言われている――このように、福元さんは、日本のマスコミ報道の姿勢を厳しく批判しました。

 私が印象に残ったお話は、福元さんが「いま西側諸国は、やたらとアフガンに学校を建てたがる。農村の多いアフガンに即した教育がある筈なのに、西側諸国は自分たちの高度資本主義を押しつけ、『民主主義』で縛り付けようとする」とおっしゃっていたことです。さらに、多くのNGOがアフガニスタンに駆けつけ、現地の人々の援助をしているそうですが、その中には自分たちでは井戸を掘らず、下請けに任せっぱなし、井戸がちゃんと掘られているかどうか視察もしないで帰っていく、そして中にはプール付きの家に住んでいるNGO職員もいると紹介されました。

 私は、非常に考えさせられました。恥ずかしいことに、私はアフガニスタンの人たちがどうなっているのか、イスラム文化のことなどに無関心できていました。だから、日本で暮らす自分と同じように”教育も民主主義も彼らには必要なはず”と思っていました。しかしこれは、自分の尺度から考えているだけなのだな、とお話を聞いて感じました。「ペシャワール会」の方たちのように、アフガニスタンの人々と向き合い、お互いに理解することが必要なのだと思いました。

 そして、こんなに地道な活動を続けてアフガニスタンの人々から信頼されている「ペシャワール会」の方たちがいる一方で、いまだに日本政府はインド洋に自衛隊を派遣して米軍に協力しているし、有事関連三法案までつくろうとしています。こんな日本について現地の人々はどう思っているのか、私は福元さんに質問しました。中東では親日的な人が多いが、「パキスタンの新聞では自衛隊のことを『Japanese army(日本軍)』と大きく報道している」「憲法9条こそ世界に誇れるもの」だと福元さんは答えて下さいました。中村哲さんは、国会で自衛隊の派遣は「百害あって一利なし」と訴えたそうですが、本当に自衛隊の派遣はアフガニスタンを始め、中東の人々を苦しめ、ますます信頼を失わせるだけです。やはりアメリカの「対テロ戦争」や日本の参戦に反対していくことが、大切なことだとあらためて感じました。福元さんに教えてもらったことを、私も、もっともっと周りの人に話していきたいと思っています。
◆Copy-right hankaikennet21 All Right Reserved.◆掲載記事・画像の無断転載を禁じます。