『Q&A日本国憲法のよみ方』
  今こそ一人でも多くの読者を!!
    石上 正夫さん(ジャーナリスト・反改憲ネット21世話人)

 2001年9月25日、小泉首相はブッシュ大統領と会談するためにワシントンに飛んだ。機中の小泉首相は、航空自衛隊のジャンパーを着て、笑みを浮かべて記者と話をしていた。これはおかしいと直感した。
果たせるかなアメリカの小泉首相の第一声は、「テロに対してはアメリカと一緒に毅然として戦う」であった。
ブッシュ大統領が9月12日、「新しい戦争だ」と公言しているのだから、小泉首相の「戦う」発言は、どう考えても日本国憲法第九条に反する発言である。
 
 世界貿易センタービル北棟・南棟ビルに民間航空機二機が激突、爆破・炎上・崩壊する映像を繰り返して世界に流しつづけ、まだ顔の見えていないテロリストの犯罪を、ブッシュ大統領は「新しい戦争」にすり替えた。ブッシュ大統領の口実に便乗して、小泉首相の「戦う」発言は、戦後五六年、日本が守りつづけてきた九条を基調とする平和国家のあり方を放棄したことになる。
戦争を否定してきた日本の表看板を、戦争肯定の表看板に入れ替えた歴史変更の重大発言である。
26日、ブッシュ・小泉会談では、国会・国民の了解もなく「米軍支援立法」を国際公約として表明した。これは独断専行である。高層ビル爆破・炎上の映像を巧みに操作便乗の独断専行である。
 
 10月30日、「テロ特別措置法」と詐称する「戦争参加法」が、賛成140で可決された。ここにおいて、日本の体質が戦争肯定に一変させられたのである。
自衛艦三隻がすでに印度洋に向けて出動した。更にイージス艦派遣が論議されている。ここ数日の政府と防衛庁と自衛隊の動きを見ていると、九条の枠を取りはずす動きが活発になりつつある。この現実を見のがす訳にはいかない。
「テロ撲滅」を錦の御旗にかかげ、「憲法の枠内」と言いながら、憲法の枠外に軍靴で踏み出し、軍事行動を拡大している現状に歯止めをかけるには、「平和憲法」を確かに再認識するより方法はない。
 
『日本国憲法のよみ方』は、戦争へ大きく傾斜していく日本の現状を阻止するために、なくてはならない貴重な著作である。
 特に若い世代に読者層を広げていくことに大きな期待をもつものである。