Q5.これまでなかったこと自体がおかしい?

A.「侵略戦争のできる国」になりえる有事法

 「いま有事法制が必要だ」、と言っている人たちが、その理由の1つとしてもちだしているのが、「これまでなかったこと自体がおかしい」という主張です。
よくだされるものとして「(有事法制は)他の国にはあるのに日本にないのは異常」「国を守るために有事法制があるのは当然」という主張があります。確かに、有事法制はアメリカはもとよりドイツ、フランスなどほとんどの国にあります。ないのは日本くらいだというのもそのとおりです。

 しかし、他の国に有事法制があるのは、それらの国が戦争をすることを当然としているからです。
これにたいして日本は、憲法で「戦争放棄」「戦力不保持」を謳い、「戦争をしない国」を基本理念にしているとされてきました。「戦争をしない」のですから、戦争をするための法律(有事法制)がないのは当たり前なのです。日本が有事法制をもって他の国と同じ「普通の国」になるということは、日本が「戦争をしない国」から「戦争ができる国」に変わるということなのです。
 しかも、今回の有事関連三法案では、日本が海外にでていって武力行使すること、すなわち侵略戦争をもおこなうことを可能としています。ですから、「戦争ができる」といっても「侵略戦争もできる国」 になるということなのです。
 
 私たちは、日本が「戦争をしない国」であることを、他の国と違うからおかしいとするのではなく、むしろ、誇りとすべきではないでしょうか。日本の歴代政府は、平和憲法を大多数の国民が支持しているにもかかわらず、憲法を「改正」することなくアメリカと安保条約を結び、自衛隊をつくり、それらの強化をはかってきました。在日
米軍基地はアメリカ軍の出撃基地として使われました。さらにいまや、自衛隊がインド洋まで行って米軍の「後方支援」をおこない、戦争に協力しています。とはいえ、このような日本の戦争協力にたいして私たち国民が反対してきたことによって、日本は戦後半世紀にわたって他国を直接侵略することはありませんでした。
 
 ところがいまや、それさえも踏み越えられようとしているのです。私たちは、日本が再び「侵略戦争のできる国」になり、それに協力させられて戦争の加害者にも被害者にもなることがないように、有事法制に反対することが大切なのではないでしょうか。

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